鉄骨鳶と足場鳶の違い|鳶職の種類を仕事・資格・向き不向きで比較

鉄骨鳶と足場鳶の違いは、ひとことで言えば「建物に残るものを組むか、工事が終われば外すものを組むか」です。鉄骨鳶は建物の骨組みそのものを組み立て、足場鳶は職人が作業するための仮設の足場を組み立てます。同じ「鳶」という言葉で求人が出ていても、扱うもの・1日の動き・必要な資格・向き不向きはかなり違います。ここに重量鳶(機械鳶)を加えた3つが、鳶職の大きな分類です。大阪市此花区で鉄骨建方と鍛冶工事をしている柴田工業がやっているのは、このうちの鉄骨鳶です。応募する前にどの鳶なのかを知っておくと、入ってからのミスマッチをかなり減らせます。

鉄骨鳶と足場鳶の違いは「建物に残るかどうか」で分かれる

yellow crane near building during daytime
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鳶職は大きく足場鳶・鉄骨鳶・重量鳶(機械鳶)の3つに分かれます。分ける基準は「何を扱うか」で、足場鳶は仮設の足場、鉄骨鳶は建物の骨組み、重量鳶は建物に入れる機械や設備を担当します。このほかに橋梁鳶・送電鳶といった呼び方もありますが、求人でよく見かけるのはこの3つです。

足場鳶は仮設をつくり、鉄骨鳶は建物そのものをつくる

足場鳶が組むものは、工事が終われば必ず解体します。他の職人が壁を塗ったり配管を通したりするための足元と手すりをつくるのが仕事なので、建物の一部にはなりません。逆に言えば、足場が悪いと現場全体の作業効率と安全が落ちるので、いちばん最初に入っていちばん最後に出る職種です。

鉄骨鳶が組むものは、そのまま建物として残ります。クレーンで吊り上げられてきた柱や梁を高い位置で受け取り、位置を合わせてボルトで留めていきます。あとから直すことが前提になっていない作業なので、精度と手順の重さが足場とは違います。橋梁の現場のように、この3種類が同じ現場に全部そろうケースもあります(参考:京葉ビルド「足場鳶・鉄骨鳶・重量鳶の違いとは?」)。

鳶職の種類を一枚の表で比べる

先に全体像を並べておきます。細かい話はこのあとの見出しで一つずつ書きます。

項目足場鳶鉄骨鳶重量鳶(機械鳶)
扱うもの仮設の足場材(くさび緊結式・枠組・単管など)建物の柱・梁・ブレースなど鉄骨部材機械・空調設備・産業設備などの重量物
建物に残るか残らない(工事完了時に解体)残る(構造体そのもの)残る(設備として据え付ける)
現場に入るタイミング工事のいちばん最初と最後基礎ができた直後の建方期間躯体ができたあとの設備工事期間
主な作業組立て・解体・変更、手すりと養生玉掛け、建方、仮ボルト、建入れ直し、本締め搬入、横引き、据付け、レベル出し、移設・解体
高さ建物の外周に沿ってどこまでも上がる柱・梁の上そのものが作業位置屋内が多く、高さより重量が主題
建設業許可の業種とび・土工・コンクリート工事業とび・土工・コンクリート工事業/鋼構造物工事業機械器具設置工事業/とび・土工・コンクリート工事業
建設業許可の業種は、国土交通省「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(平成29年11月10日改正)」の内容・例示に基づく整理です。実際にどの許可で請け負うかは工事の請負範囲によって変わります。

足場鳶の仕事|工事のいちばん最初と最後に入る

足場鳶は、他の職人が安全に作業できる床と手すりをつくる職種です。3つのなかでは作業が体系化されていて、未経験からいちばん入りやすいと言われます。そのぶん現場の入れ替わりが早く、同じ場所に長く留まらないのが特徴です。

扱うのは、工事が終われば外す部材

使う部材は、くさび緊結式足場のブラケットや手すり、枠組足場の建枠、単管パイプとクランプ、ジャッキベースなどです。足場の種類ごとに組み方の手順が決まっているので、覚えることは多いものの、一度覚えれば別の現場でも同じ手順が通用します。1本ずつの部材はそれほど重くありませんが、数が多く、それを人の手で上へ上へと送っていく体力勝負の面があります。

足場は建物の形に合わせて組むので、住宅の外壁塗装のような小さい現場から、マンションの大規模修繕、工場のプラントまで規模の幅が広いのも足場鳶の特徴です。現場が小さいほど1日で組んで数日後にまた解体に来る、という回転になります。

1日の動き|荷下ろし → 組み上げ → 手すりと養生

一般的な足場の組立ては、トラックから部材を下ろして種類ごとに仕分けるところから始まります。次に地面を見てジャッキベースを据え、下の段から順に建てていきます。1層組んだら上に乗って次の層の部材を受け取り、これを最上段まで繰り返します。最後に手すりと幅木、飛散防止のメッシュシートを張って完成です。解体はこの逆で、上から順に外して下ろします。

この流れの中で、地上にいる人と上にいる人の役割がはっきり分かれます。未経験で入った人はまず地上での仕分けと部材の送りを任されるので、いきなり高所に上がるわけではありません。

鉄骨鳶の仕事|クレーンで上がってくる柱と梁を空中で受ける

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鉄骨鳶は、建物の骨組みを組み上げる職種です。作業の中心は「建方(たてかた)」と呼ばれる工程で、クレーンで吊られてきた柱や梁を高い位置で受け取り、位置を合わせてボルトで留めていきます。やり直しが効きにくいぶん、手順と合図の精度が問われます。

扱うのは建物の骨そのもの

扱うのは鉄骨の柱、梁、ブレース、デッキプレートなどです。1本が数百キロから数トンあり、クレーンが無ければ動かせません。だから鉄骨鳶の仕事は「持ち上げる」より「クレーンに正しく持たせて、正しい位置に下ろさせる」比重が高くなります。玉掛けの掛け方、合図の出し方、下ろす直前の向きの確認が、そのまま仕事の質になります。

足場と違うのは、作業する場所が自分で組んだ足場ではなく、たった今据えた梁の上だという点です。安全帯を掛ける場所を自分で見つけながら移動する必要があるので、フルハーネスの扱いと親綱の使い方が日常的な技術になります。

1日の動き|玉掛け → 建方 → 仮ボルト → 建入れ直し → 本締め

鉄骨建方は、地上に置かれた鉄骨に仮設材をセットして玉掛けをするところから始まります。クレーンで吊り上げ、取り付け位置まで誘導し、向きを確認しながらゆっくり下ろします。所定の位置に納まったら仮ボルトで留めます。仮ボルトは本締めに使う高力ボルトと同径のものを使い、ボルト1群に対して3分の1程度かつ2本以上をバランスよく配置するのが一般的な基準です(参考:大同機械「仮ボルトとは?」)。

そのあと、ワイヤーとレバーブロックやターンバックルで柱の垂直を出す「建入れ直し」を行い、精度が出たところで仮ボルトを高力ボルトに入れ替えて本締めします。この一連が終わって、はじめて次の階に進めます。柴田工業の場合、1日の流れは7時30分出社、7時45分朝礼、8時作業開始、12時昼休憩、13時作業再開、15時小休憩、16時45分現場終了、17時帰社です。建方は工程の頭にあるので、天候で1日飛ぶと後ろの職種すべてに影響します。風が強い日にクレーンを止める判断が入るのは、鉄骨鳶の現場では珍しくありません。

重量鳶(機械鳶)の仕事|できあがった建物に機械を入れる

重量鳶は、大型機械や空調・給排水などの設備を運び込んで据え付ける職種です。建物の骨組みができたあとに入るので、扱う相手は建物ではなく「建物に入れるもの」になります。3つのなかではもっとも専門性が高く、現場ごとに条件が違うぶん、計画の比重が大きい仕事です。

扱うのは数百キロから数十トンの機械や設備

対象は工作機械、プラント設備、大型の空調機、変圧器、立体駐車設備などです。数百キロのものから数十トンのものまであり、クレーンだけでなくジャッキ、ローラー、チェーンブロック、フォークリフトを組み合わせて動かします。「重いものを力で運ぶ」というより、てこと摩擦と重心を計算して動かす仕事だと説明されることが多い職種です。

高所作業が中心ではないため、年齢を重ねても続けやすいと言われます。ただし数十トンの物体が動く場所で作業するので、危険の質は高所とは別方向に重くなります。

1日の動き|半分は搬入経路の段取り

重量鳶の現場では、機械が通る経路をどう確保するかが最初の仕事になります。搬入口の幅、通路の曲がり、床の耐荷重、エレベーターが使えるかどうかを確認し、そこから吊り方と横引きの方法を決めます。実際に動かしている時間より、養生と段取りに使う時間のほうが長いことも珍しくありません。据え付けたあとはレベル(水平)を出して固定し、試運転に引き渡します。

機械の入れ替えや工場のレイアウト変更で「一度据えたものを外して別の場所へ移す」という仕事もあり、この点は新築だけを追う職種とは動き方が違います。

建設業許可でいうと、それぞれどの業種に当たるか

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3種類の鳶は、建設業許可の29業種のなかでは主に「とび・土工・コンクリート工事業」「鋼構造物工事業」「機械器具設置工事業」に振り分けられます。ここを知っておくと、求人を出している会社が実際に何をやっている会社なのかが読めるようになります。

足場と鉄骨組立ては「とび・土工・コンクリート工事業」

国土交通省の告示では、とび・土工・コンクリート工事の内容は「足場の組立て、機械器具・建設資材等の重量物のクレーン等による運搬配置、鉄骨等の組立て等を行う工事」とされています。例示としては「とび工事、ひき工事、足場等仮設工事、重量物のクレーン等による揚重運搬配置工事、鉄骨組立て工事」が挙がっています。つまり足場鳶も鉄骨鳶も重量鳶も、この1業種のなかに一度は顔を出します。

「鳶」という求人がここまで幅広いのは、法律上の業種区分がこの1つに束ねられているからでもあります。だから業種名だけでは、その会社が足場をやっているのか鉄骨をやっているのかは分かりません。

製作から一貫なら「鋼構造物工事業」、機械の据付けは「機械器具設置工事業」

同じ告示の「区分の考え方」には、鉄骨の製作・加工から組立てまでを一貫して請け負うのが鋼構造物工事における「鉄骨工事」であり、すでに加工された鉄骨を現場で組み立てることのみを請け負うのがとび・土工・コンクリート工事における「鉄骨組立工事」である、と書かれています。同じ鉄骨を扱っていても、どこまで請け負うかで業種が変わるということです。

機械器具設置工事は「機械器具の組立て等により工作物を建設し、又は工作物に機械器具を取付ける工事」で、プラント設備工事、運搬機器設置工事、給排気機器設置工事、立体駐車設備工事などが例示されています。ただし電気工事や管工事と重なるものは原則そちらに区分され、いずれにも当てはまらない機械器具や複合的な機械器具の設置がここに入ります。重量鳶の会社が機械器具設置工事業の許可を持っていることが多いのは、この定義のためです。

必要な資格はどこが違うのか

共通して要るのは玉掛けとフルハーネスで、ここは3職種とも同じです。分かれるのは作業主任者と、機械の運転にかかわる資格です。足場鳶は足場の作業主任者、鉄骨鳶は鉄骨の作業主任者と溶接、重量鳶はフォークリフトやクレーン系に進みます。

三職種に共通するのは玉掛けとフルハーネス

玉掛け技能講習は、つり上げ荷重1トン以上のクレーン等で荷を掛け外しするために必要な資格です。1トン未満は特別教育で足ります。足場材を吊り上げるときも、鉄骨を吊るときも、機械を吊るときも同じ資格なので、どの鳶に進んでも最初に取ることになります。

フルハーネス型墜落制止用器具を使う作業の特別教育は、高さ2メートル以上で作業床を設けることが困難な場所で作業するときに必要になります。足場鳶は足場を組んでいる途中がまさにその状態ですし、鉄骨鳶は梁の上そのものが作業場所なので、どちらも早い段階で受けます。取る順番の全体像は鳶職に必要な資格の順番にまとめています。

職種ごとに分かれるのは、作業主任者と機械の運転資格

作業主任者は、決められた作業をするときに事業者が必ず選任しなければならない役割です。足場と鉄骨で別々の資格になっていて、片方を持っていても、もう片方の作業を指揮することはできません。

資格・教育対象になる作業足場鳶鉄骨鳶重量鳶
玉掛け技能講習つり上げ荷重1トン以上のクレーン等での玉掛け必要必要必要
フルハーネス型の特別教育高さ2m以上で作業床を設けることが困難な場所での作業必要必要作業による
足場の組立て等特別教育足場の組立て・解体・変更の業務(地上や堅固な床上での補助作業を除く)。高さの下限なし必要足場に関わるなら必要足場に関わるなら必要
足場の組立て等作業主任者つり足場、張出し足場、高さ5m以上の足場の組立て・解体・変更の指揮中心になる資格——
建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者金属製の部材でできた高さ5m以上の建築物の骨組み・塔の組立て・解体・変更の指揮—中心になる資格—
アーク溶接等特別教育/ガス溶接技能講習アーク溶接機による溶接・溶断/可燃性ガスと酸素による溶接・溶断・加熱ほぼ不要鍛冶を兼ねるなら必要作業による
フォークリフト運転技能講習最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転——よく使う
小型移動式クレーン運転技能講習つり上げ荷重1トン以上5トン未満の移動式クレーンの運転—あると強いよく使う
床上操作式クレーン運転技能講習つり上げ荷重5トン以上の床上操作式クレーンの運転——よく使う
高所作業車運転技能講習作業床の高さ10m以上の高所作業車の運転作業による作業による作業による
とび技能士(1〜3級)技能検定による国家資格。3級は受検資格不問、2級は実務2年以上または3級合格、1級は実務7年以上など共通共通共通
根拠は労働安全衛生法・同施行令第6条第15号・労働安全衛生規則第36条第39号/第517条の4/第565条ほか。足場の組立て等特別教育は平成27年7月1日施行の改正で義務化され、足場の高さに関係なく対象です。表の「必要」「よく使う」は一般的な職域の目安で、実際に何を求められるかは会社と現場によります。

大阪で取るときの費用

職種の分かれ目になる講習を、大阪の実施機関の公表額で並べておきます。作業主任者は足場と鉄骨で費用も日数もほとんど同じで、違うのは受講資格の中身です。

講習実施機関費用(税込)日数受講資格
玉掛け技能講習 Aコース西野田労働基準協会26,455円3日・19時間未経験可
フルハーネス型安全帯使用作業特別教育建災防おおさか12,935円1日・6時間なし
足場の組立て等作業主任者建災防おおさか16,925円2日・学科13時間満21歳以上かつ足場作業3年以上
建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者建災防おおさか17,145円2日満18歳以降に鉄骨組立て等の作業3年以上、または土木・建築関連学科卒業後2年以上
ガス溶接技能講習大阪府溶接技術協会11,100円2日満18歳以上
アーク溶接等特別教育大阪府内各機関相場20,000〜32,000円計21時間なし
2026年9月時点の各機関の公表額です。フォークリフトやクレーン系など重量鳶が使う資格の費用は今回確認していないので、この表には載せていません。足場の作業主任者については足場の組立て等作業主任者の記事で詳しく書いています。

鉄骨鳶と鍛冶工の境目はどこにあるか

welder working on a piece of metal in a factory
Photo by Cemrecan Yurtman on Unsplash

鉄骨鳶が「建てる」側、鍛冶工が「つなぐ・取り付ける」側、というのがおおまかな分け方です。ただしこの2つは同じ現場の同じ鉄骨を相手にするので、境目は会社によって動きます。柴田工業は鉄骨建方と鍛冶工事の両方を事業にしているので、社内では続きの仕事として扱っています。

鳶が「建てる」、鍛冶が「つなぐ・取り付ける」

鍛冶工は、建築や橋梁、プラントの現場で金属を加工・溶接し、鉄骨や鋼材を組み立てる職人です。仕事の中身は鉄骨の加工・組立、溶接、仕上げの3つに分けられます。鉄骨同士を溶接してつなぐ、手すりや外部階段といった建築金物を製作して取り付ける、といった部分が鍛冶工の担当です。

よく似た職種に溶接工がありますが、溶接工は溶接に特化した職人を指すのに対し、鍛冶工は溶接に加えてガス切断、金物の製作、重機の操作まで任されることがある、という説明のされ方をします。つまり鍛冶工のほうが守備範囲が広い呼び方です。

柴田工業は鉄骨建方と鍛冶工事の両方をやっている

柴田工業の事業は、鋼構造物工事業、とび・土工工事業、鍛冶工事、鉄骨建方、溶接、金属加工です。建方で骨組みを組み、そのまま溶接や金物の取り付けに移っていくので、鉄骨鳶と鍛冶工がきれいに分かれているわけではありません。入社2年目の社員は前職がホストクラブで、知人の紹介で入り、いま溶接技術を習得している最中です。

この構成は、応募する側から見るとメリットとデメリットの両方があります。メリットは、建方だけの会社より覚えることが広く、溶接という持ち運べる技術が身につくことです。デメリットは、その日にやることが日によって変わるので「これだけを極めたい」という人には落ち着かない可能性があることです。どちらが合うかは人によります。

向き不向きと、応募する前に確かめること

3つのどれが向いているかは、高さへの耐性だけでは決まりません。足場鳶は手順を早く正確に回すこと、鉄骨鳶は一発で決める集中力、重量鳶は段取りを組み立てる頭の使い方が中心になります。求人に応募する前に、その会社の「鳶」がどれなのかを聞くのがいちばん確実です。

足場鳶が向いている人

  • 手順が決まっている作業を、速く正確に繰り返すのが苦にならない
  • いろいろな現場を短いサイクルで回るほうが飽きない
  • 体力に自信があり、数を運ぶ作業に耐えられる
  • 未経験からできるだけ早く戦力になりたい

逆に、同じ建物にじっくり関わって完成まで見届けたいタイプには物足りなく感じることがあります。足場は完成前に外して現場を去るからです。

鉄骨鳶が向いている人

  • やり直しの効かない場面で落ち着いていられる
  • 自分が組んだものが建物として残ることに手応えを感じる
  • クレーンのオペレーターや玉掛けの相手と、合図でやり取りするのが苦にならない
  • 天候で工程が動くことを受け入れられる

都合の悪いことも書いておくと、鉄骨鳶は足場鳶より高所での自由度が低い場面が多く、足元が細い梁だけということがあります。高さそのものより「掴まるものが少ない状態」が苦手な人にはきつい職種です。

重量鳶が向いている人

  • 作業に入る前の計画づくりが好き
  • 数字や図面を見て、通るか通らないかを判断するのが得意
  • 高所より屋内での作業を望んでいる
  • 長く同じ職種を続けたい

ただし重量鳶は現場ごとに条件が違うので、手順を覚えれば済むという性質の仕事ではありません。未経験から入ってすぐに判断を任される職種ではない、という前提で見たほうがいいです。

求人票の「鳶」がどれなのかを、応募前に聞く

建設業許可の業種区分では足場も鉄骨組立ても重量物の運搬配置も同じ「とび・土工・コンクリート工事業」に入るので、業種名だけでは判別できません。求人票に「鳶職」とだけ書いてある場合は、電話やLINEの段階で次の3つを聞いておくと、入ってからのずれが減ります。

  • 主にやっているのは足場か、鉄骨か、機械の据付けか
  • 現場はどのエリアが多く、直行直帰か会社集合か
  • 入社後にどの資格から取ることになるか、費用の負担はどこまでか

3つ目は特に会社ごとに事情が違う部分なので、制度の有無だけでなく範囲まで聞いておくのがおすすめです。

よくある質問

未経験なら足場鳶から入ったほうがいいですか?

足場鳶は作業が体系化されていて未経験から入りやすい、とはよく言われます。ただし鉄骨鳶が未経験を採らないわけではありません。柴田工業も学歴・年齢・経験不問で未経験から受け入れています。どちらから入っても最初にやることは地上での資材の受け渡しと補助なので、そこは大きく変わりません。

鉄骨鳶と足場鳶で、収入に差はありますか?

職種別に切り出した公的統計はありません。参考になるのは求人ボックスの給料ナビで、とび職全体の平均年収は約460万円、平均月給は約38万円と算出されています(2026年9月2日時点の掲載求人から算出)。正社員のボリュームゾーンは372〜419万円、全体では326〜700万円の幅があるとされています。求人の掲載額を集計したものなので、実際の支給額とは別物である点には注意してください。職種の違いより、職長や作業主任者といった役割と、持っている資格のほうが金額に効きます。日給から月収・年収を試算した記事は鳶職の年収はいくらかにあります。

高いところが苦手でも鳶職はできますか?

3つのなかでは重量鳶がもっとも高所の比重が低く、屋内での据付けが中心になります。足場鳶と鉄骨鳶はどちらも高所が前提なので、苦手な人には向きません。ただし「高いところが怖い」と「掴まるものが無い状態が怖い」は別なので、一度現場を見てから判断したほうが正確です。

足場鳶から鉄骨鳶に移ることはできますか?

できます。玉掛けとフルハーネスは共通なので、そこまで取っていれば無駄になりません。ただし作業主任者は別資格で、足場の作業主任者を持っていても鉄骨の作業を指揮することはできません。鉄骨の組立て等作業主任者は満18歳以降に鉄骨組立て等の作業を3年以上という受講資格があるので、移ってから3年が別に必要になります。

鉄骨鳶なら溶接もできないといけませんか?

必須ではありません。建方だけを請け負う会社なら、ボルト接合が中心で溶接に触れないこともあります。ただし鍛冶工事を一緒にやっている会社では溶接が日常の作業に入ってきます。柴田工業は鍛冶工事と溶接を事業に入れているので、入社後に覚えていく前提です。

鳶職は危険な仕事ですか?

危険がある仕事です。厚生労働省「令和6年 労働災害発生状況」では、建設業の死亡者数は232人で前年の223人から増えています。休業4日以上の死傷者数は13,849人で、前年より565人(3.9%)減りました。数字を見れば分かるとおり、減ってはいますが無くなってはいません。だからこそ特別教育や作業主任者の選任が法律で決まっていて、資格を取る順番にも意味があります。この点をごまかす会社は避けたほうがいいです。

大阪市此花区の柴田工業は鉄骨鳶です

two men wearing hard hats and sunglasses standing next to each other
Photo by Documerica on Unsplash

ここまで3種類を比べてきましたが、柴田工業がやっているのは鉄骨鳶です。鋼構造物工事業ととび・土工工事業を事業とし、鉄骨建方から鍛冶工事、溶接、金属加工までを続きの仕事として扱っています。社員は6名ほどで20代が中心の会社です。

  • 日給13,000円〜25,000円(能力・経験に応じて随時昇給)。諸手当・残業手当・夜勤手当あり
  • 勤務時間8:00〜17:00。週休制、年末年始休暇
  • 学歴・年齢・経験不問/未経験OK。経験者・有資格者は優遇。普通自動車免許のある方歓迎
  • 各種社会保険完備、交通費一部支給、資格取得支援・手当あり
  • 日払い・週払い・即日払いOK、U・Iターン支援あり、時短勤務制度あり、服装自由

資格取得支援と資格手当の制度はありますが、どの資格にいくら出るかは面接で確認してください。採用の流れは、エントリー(電話)→書類選考(履歴書)→面接→内定→入社です。応募フォームは用意していないので、電話か公式LINEからご連絡ください。

電話 06-7710-5252(8:00〜17:00・土日祝を除く)/株式会社柴田工業 大阪市此花区伝法6-2-2-409/建設業許可 大阪府知事 許可(般-4)第158981号。募集要項は採用情報にまとめています。