鳶職の年収はいくら?大阪の日給13,000円を月収・年収に直して解説

鳶職の年収は、厚生労働省の統計では平均約414万円です。20代に絞ると20〜24歳で約286万円、25〜29歳で約338万円が平均で、大阪市此花区で鉄骨工事・とび土工工事をしている株式会社柴田工業の日給13,000円で月22日働いた場合の試算(年収約343万円)は、ちょうどこの間に収まります。求人票に並ぶ「日給いくら」が月収と年収でいくらになり、何がどれだけ引かれて手元にいくら残るのか、その計算を出典つきで書き出します。

鳶職の年収は平均約414万円。20代の平均は286万〜338万円

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結論から言うと、鳶職を含む区分の平均年収は約414万円、20代の平均は286万〜338万円です。ここを押さえないまま求人票だけを見ると、高い日給を出している会社が「普通」に見えて判断を誤ります。

厚生労働省の統計に「鳶職」という区分は存在しない

鳶職の年収を調べると各サイトで数字がばらつきます。理由のひとつは、厚生労働省の賃金構造基本統計調査に「鳶職」という単独の区分がないことです。鳶職は型枠大工や鉄筋工と同じ「建設躯体工事従事者」にまとめられています。統計の数字は鳶職だけを取り出したものではない、という前提は外せません。

令和7年賃金構造基本統計調査の建設躯体工事従事者は、対象9万4,790人、平均年齢41.9歳、平均勤続年数9.6年。きまって支給する現金給与額が月32万200円、年間賞与その他特別給与額が30万2,700円で、年収に直すと約414万5,000円です。

20代の平均年収は286万〜338万円。30代前半で400万円台に乗る

年代別では20〜24歳が約286万円、25〜29歳が約338万円。20代のうちは平均400万円に届きません。ただし30〜34歳で約405万円、35〜39歳で約425万円と、30代に入ると平均を超えます。経験年数別でも経験0年が約271万円、1〜4年が約309万円、5〜9年が約401万円、10〜14年が約429万円、15年以上が約474万円で、5年目前後に大きな段差があります。

ピークは45〜49歳の約535万円。そのあとは下がる

年収のピークは45〜49歳の約535万円で、50代に入ると476万円、474万円と下がります。現場作業だけを続けていると50代で頭打ちになるということです。40代までに職長や登録基幹技能者といった役割に移れているかどうかで、その後の10年が変わります。

年代平均年収
19歳以下約280万円
20〜24歳約286万円
25〜29歳約338万円
30〜34歳約405万円
35〜39歳約425万円
40〜44歳約496万円
45〜49歳約535万円(ピーク)
50〜54歳約476万円
55〜59歳約474万円
60〜64歳約410万円
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の建設躯体工事従事者(鳶職を含む区分)をキャリコンジョブ(BRANU株式会社)が集計したもの。鳶職単独ではなく、型枠大工・鉄筋工を含む区分の平均です。

求人サイトの平均年収は460万円前後。統計とずれる理由

求人サイトが集計している鳶職の平均年収は460万円前後で、統計の414万円より40万円ほど高く出ます。どちらかが間違っているのではなく、集計している母集団が違うだけです。

求人ボックスの集計では平均460万円、給与幅は326万〜700万円

求人ボックスの給料ナビが掲載中の求人から集計している「とび職」の正社員平均年収は約460万円、ボリュームゾーンは372万〜419万円、全体の給与幅は326万〜700万円です。幅が2倍以上あるのは、未経験の見習いと職長クラスが同じ職種名でひとくくりだからです。

統計は全年齢の平均、求人票は「募集している賃金」

統計は在職者全員の平均、求人サイトの集計はいま募集が出ている条件の平均です。人を集めたい会社の条件が並ぶので、上限額を大きく書いた募集が混じるぶん平均は上がります。求人票の「日給25,000円」は、その会社の最高到達点であって初任の額ではないことがほとんどです。必ずレンジの下限を自分の出発点だと考えてください。

日給13,000円は月収・年収でいくらになるのか

open monthly planner on wooden desk
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日給13,000円で月22日働けば額面月収は286,000円、年収に直すと約343万円です。日給制の収入は「日給×稼働日数」でしか決まりません。まず大阪の相場を確認したうえで、早見表にします。

大阪の鳶職の日給相場は10,000円〜25,000円

建設職人向けの求人サイト「職人さんドットコム」の大阪府・足場・とび工の求人を見ると、未経験は日給10,000円〜13,000円、経験者は13,000円〜19,000円、経験と資格しだいで16,000円〜25,000円、職長クラスで20,000円〜25,000円というレンジが並びます。柴田工業の日給13,000円〜25,000円は、未経験の入口が相場の上限側に置かれている形です。

月20日・22日・24日で月収がどう変わるか

日給制で効くのは稼働日数です。同じ日給13,000円でも、月20日と24日では月収が52,000円、年間では62万4,000円変わります。日給を2,500円上げたのとほぼ同じ効果です。求人票を比べるときは、日給の額だけでなく「月に何日出られる現場があるか」を必ず聞いてください。

日給月20日月22日月24日
13,000円260,000円286,000円312,000円
15,000円300,000円330,000円360,000円
18,000円360,000円396,000円432,000円
20,000円400,000円440,000円480,000円
25,000円500,000円550,000円600,000円
日給×稼働日数で機械的に計算した試算であり、実際の支給額とは異なります。残業手当・夜勤手当・諸手当・交通費は含めていません。天候や現場の切れ目で稼働日数は前後します。

年収に直すと312万〜720万円。20代の現実的な着地点

早見表を12か月分にすると、日給13,000円は年収312万〜374万円、15,000円は360万〜432万円、18,000円は432万〜518万円、20,000円は480万〜576万円、25,000円は600万〜720万円という試算になります。いずれも手当と賞与を含まない金額です。未経験で13,000円から始めて月22日稼働なら年収343万円前後で、25〜29歳の平均338万円をわずかに上回ります。支給を約束する数字ではありません。

額面と手取りは違う。日給制で引かれるお金の中身

額面286,000円のとき、手元に残るのは約238,600円です。差額の約47,400円は社会保険料と所得税で、額面の約16.6%にあたります。ここを知らずに「月収28万円」で生活設計をすると必ず狂います。

社会保険料と所得税で額面の約17%が引かれる

引かれるのは健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・所得税の4つです。健康保険は協会けんぽ大阪支部の令和8年3月分からの料率で10.13%、会社と折半なので本人は約5.07%。厚生年金保険料率は18.300%で本人負担9.15%。雇用保険は令和8年度の建設の事業で労働者負担が6/1,000。合計で本人負担はおよそ14.8%です。40歳から64歳の方は介護保険料が加わり、大阪支部では健康保険と合わせて11.75%になります。

所得税は、額面から社会保険料を引いた後の金額にかかります。286,000円から社会保険料41,518円を引くと244,482円。国税庁の令和8年分給与所得の源泉徴収税額表(月額表)で、社会保険料等控除後の給与等が242,000円以上245,000円未満・扶養親族等0人の甲欄を引くと5,890円です。

項目金額計算根拠
額面月収286,000円日給13,000円×22日
健康保険料(本人)14,182円標準報酬月額280,000円×10.13%÷2
厚生年金保険料(本人)25,620円標準報酬月額280,000円×18.300%÷2
雇用保険料(本人)1,716円286,000円×6/1,000
社会保険料 合計41,518円額面の約14.5%
所得税5,890円源泉徴収税額表・月額表 甲欄・扶養0人
差引支給額(手取り)約238,592円額面の約83%
公表されている料率と税額表から機械的に計算した試算であり、実際の支給額とは異なります。40歳未満・扶養親族なし・住民税なしの前提で、残業手当・夜勤手当・交通費は含めていません。料率は協会けんぽ大阪支部の令和8年3月分からの数値、雇用保険は令和8年度の建設の事業の数値です。健康保険料率とは別に、令和8年4月分から全国一律の子ども・子育て支援金率0.23%が加わるため、実際の控除はこの試算より少し多くなります。

住民税は2年目から加わる。1年目の手取りで生活を固定しない

上の表に住民税が入っていないのには理由があります。住民税は前年の所得に対して課税されるため、社会人1年目は原則として引かれず、引かれ始めるのは翌年の6月からです。所得割は道府県民税4%と市町村民税6%の合計10%に均等割が加わりますが、金額は前年の所得と控除で変わるため、ここでは額を出しません。2年目の6月に手取りが一段下がることは確実なので、1年目の手取りを基準に家賃を決めないでください。

鳶職の年収を上げる道筋は3つしかない

Industrial ceiling with exposed pipes and metal grid
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日給制で年収を上げる方法は、日給を上げるか、稼働日数を増やすか、手当のつく仕事を増やすかの3つです。そして日給を上げる要素は、資格・経験年数・役割の3点にほぼ集約されます。

資格は取る順番が決まっている

鳶職の資格には受講資格の縛りがあり、いきなり上位は取れません。未経験ならまず玉掛け技能講習とフルハーネス型安全帯使用作業特別教育、次にアーク溶接等特別教育です。作業主任者クラスは実務経験が要件で、足場の組立て等作業主任者は満21歳以上かつ足場作業3年以上、鉄骨の組立て等作業主任者は満18歳以降の鉄骨組立等の作業3年以上が必要です。柴田工業には資格取得支援と資格手当があるので、この順番を会社と一緒に組めます。

経験5年目前後に大きな段差がある

経験年数別の数字を見ると、1〜4年が約309万円、5〜9年が約401万円で、約92万円の段差があります。この期間に資格を揃えて任される範囲を広げられた人が、5年目以降に跳ねます。仕事のきつさそのものは鳶職はきついのかで別に書いているので、続けられるか気になる方はそちらをどうぞ。

職長・登録基幹技能者になると単価の桁が変わる

大阪の求人で日給20,000円〜25,000円が提示されているのは、ほぼ職長クラスです。段取りを組み、人を配置し、安全を管理する側に回ると単価が変わります。さらに上の登録基幹技能者は、次に見るCCUSのレベル4に相当します。

CCUSのレベル別年収で見る、近畿の到達点

国土交通省は、建設キャリアアップシステム(CCUS)の能力評価レベルごとに、技能者が受け取るべき年収の目安を公表しています。近畿ブロックのレベル4は標準値540万円・目標値706万円以上。将来の見通しを数字で持ちたい人には、これがいちばん実用的な資料です。

令和5年6月公表版と、令和7年12月改定版

最初の公表は令和5年6月16日で、全国・全分野の数字はレベル1が374万〜501万円、レベル2の中位が569万円、レベル3の中位が628万円、レベル4が707万〜877万円。分野別に見ると、とび分野のレベル4は697万〜851万円です。令和4年度公共事業労務費調査をもとに、週休2日を確保した年間労働日数234日で計算されています。

その後、令和7年12月に改定され、全国一律だったものが地方ブロック別になり、表記も「標準値(下位15%程度の水準)」と「目標値(中位値以上)」に整理されました。大阪を含む近畿ブロックの数字は次のとおりです。

  • レベル1(経験5年未満相当):標準値378万円 〜 目標値513万円以上
  • レベル2(経験5年以上10年未満相当):標準値413万円 〜 目標値577万円以上
  • レベル3(経験10年以上または一級技能士相当):標準値437万円 〜 目標値634万円以上
  • レベル4(登録基幹技能者相当):標準値540万円 〜 目標値706万円以上

この金額に法的拘束力はない。あくまで目安

誤解のないように書くと、国土交通省自身が「本資料に示す金額に法的拘束力はなく、支払いを義務付けるものではない」と明記しています。公共工事設計労務単価が賃金として行き渡った場合の試算で、どの会社もこの額を払う義務はありません。それでも、到達点が国の資料として示されている意味は小さくありません。

20代が年収を伸ばしやすい会社の条件

Two men standing next to each other on a street
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同じ日給13,000円で入っても、3年後の年収は会社によって100万円単位で変わります。分かれ目は、昇給を誰がどう判断しているか、資格を取らせてもらえるか、手当がきちんと分かれているかの3点です。

昇給の判断が誰の目で行われているか

大きな会社では、年1回の評価面談で上長が書いた評価シートが人事に上がって昇給が決まります。悪いしくみではありませんが、日々の動きが反映されるまで時間がかかります。社員6名ほどの柴田工業のような規模だと、誰が何をできるようになったかが日々見えているので、能力と経験に応じて随時、昇給を判断できます。

手当が別枠で用意されているか

残業手当や夜勤手当が日給に「込み」の会社と、別枠でつく会社では、同じ日給でも実際の月収が変わるからです。柴田工業には諸手当・残業手当・夜勤手当があり、資格取得支援と資格手当も別にあります。「これは手当込みですか」の一言で、年間数十万円の差が出ることがあります。

大阪市此花区の柴田工業の給与条件

ここまでの相場と統計を踏まえたうえで、株式会社柴田工業の条件をそのまま書きます。日給13,000円〜25,000円、能力・経験に応じて随時昇給、諸手当・残業手当・夜勤手当あり。学歴・年齢・経験は問いません。

日給13,000円〜25,000円、昇給は随時

未経験の入口が日給13,000円、上限の25,000円は職長クラスの水準です。早見表で言えば月22日稼働で額面286,000円から始まり、日給が上がるにつれて330,000円、396,000円と積み上がります。昇給は年1回の定期ではなく随時。支払いは日払い・週払い・即日払いにも対応しています。

勤務時間・休日・保険・支援制度

勤務時間は8:00〜17:00、休日は週休制と年末年始休暇です。各種社会保険を完備しているので、この記事で計算した健康保険・厚生年金・雇用保険はそのまま当てはまります。交通費は一部支給、資格取得支援と資格手当あり。仕事は鋼構造物工事業、とび・土工工事業、鍛冶工事、鉄骨建方、溶接、金属加工。建設業許可は大阪府知事 許可(般-4)第158981号。同名の会社が全国に複数あるので、大阪市此花区伝法の柴田工業だとご確認ください。

鳶職の年収についてよくある質問

boat on river between high rise buildings during nighttime
Photo by Juliana Barquero on Unsplash

面接や電話でよく聞かれる質問を、金額の根拠つきでまとめます。

未経験の1年目は年収いくらになりますか?

日給13,000円で月22日稼働なら額面で年収約343万円という試算になります。20代の平均(20〜24歳が約286万円、25〜29歳が約338万円)からは、やや上の水準です。ただし1年目は現場に出られる日数が安定するまで時間がかかることもあり、初年度はこの試算より低くなる可能性があります。

日給13,000円だと手取りは月いくらですか?

月22日稼働で額面286,000円の場合、健康保険14,182円・厚生年金25,620円・雇用保険1,716円・所得税5,890円が引かれて、手取りは約238,600円、額面の約83%という計算です。40歳になると介護保険料が加わり、2年目の6月からは住民税も引かれるので、比率はもう少し下がります。実際の支給額は標準報酬月額や扶養の有無で変わります。

賞与や退職金はありますか?

柴田工業が募集条件として公開しているのは、この記事の「給与条件」の項に挙げたものがすべてです。そこに書いていない待遇については、この記事では書きません。気になる項目は電話かLINEで直接お尋ねください。

年収1,000万円は本当に可能ですか?

従業員として日給で働く範囲では現実的ではありません。日給25,000円で月24日という恵まれた条件を12か月続けても年収720万円です。国土交通省のCCUSレベル別年収でも、近畿ブロックのレベル4(登録基幹技能者相当)の目標値が706万円以上で、1,000万円は示されていません。その数字が出てくるのは、独立して一人親方や事業者になり、経費と保険料を自分で負担したうえでの売上の話であることがほとんどです。従業員としての現実的な目標は、まずレベル3相当です。

雨で現場が止まった日の給料はどうなりますか?

日給制は働いた日数に対して支払われるしくみなので、稼働日数が減れば月収も減ります。鳶職の年収でいちばん見落とされやすい点です。日給の額と同じくらい「安定して現場があるか」が重要になります。実際の運用は会社ごとに違うので、面接のときに直接確認してください。

他の職種から転職しても年収は下がりませんか?

前職の年収によります。日給13,000円で月22日なら額面286,000円なので、これを超えていた方は一時的に下がる可能性があります。ただしこの職種は資格と経験で日給が上がる構造がはっきりしていて、経験1〜4年の約309万円から5〜9年の約401万円へという段差が統計にも出ています。目先の1年ではなく、3年後・5年後で比べてください。

大阪市此花区で鳶職として働きたい方へ

鳶職の年収は、日給と稼働日数と資格でほとんど決まります。あとは、その日給がどう上がるのかを会社に直接聞いて確かめるだけです。

株式会社柴田工業は、大阪市此花区伝法で鉄骨工事・とび土工工事・鍛冶工事をしている社員6名ほどの会社です。20代が中心で、学歴・年齢・経験は問いません。日給13,000円〜25,000円、能力・経験に応じて随時昇給します。応募や質問は電話とLINEで受け付けています(応募フォームはありません)。給与の話だけ聞きたい、という段階のご連絡でもかまいません。

電話:06-7710-5252(受付8:00〜17:00・土日祝を除く)
所在地:大阪市此花区伝法6-2-2-409
募集要項の詳細は採用情報のページをご覧ください。

参考資料:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(集計はキャリコンジョブ/BRANU株式会社)、国土交通省「CCUSにおけるレベル別年収」(令和5年6月公表)と「同 概要(令和7年12月改定)」、全国健康保険協会大阪支部「令和8年3月分からの保険料額表」、厚生労働省「令和8年度雇用保険料率」、国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表(月額表)」、求人ボックス給料ナビ「とび職」、職人さんドットコム「大阪府の足場・とび工求人」。金額は2026年9月時点。